最近ブームになりつつある「鯖缶」。安いだけでなく体にも良いことから、スーパーでは売り切れなんてお店も出てきています。そんな私も鯖缶をよく食べますし、鯖自体もよく食べるのですが、ふと疑問に思ったことがありました。
それが「鯖缶に含まれるDHA・EPAの量」です。そこでこのページでは鯖缶にどれくらいのDHAEPAが含まれているのかとともに、DHAEPAの多い缶詰を調べてみました。また、厚生労働省が1日に1g(1000㎎)のDHAEPAの摂取を呼びかけていることから、それに対する充足率も見ていくことにしましょう。
こんにちは!
DHAEPAサプリのススメ編集部の稲垣です。
鯖缶おいしいですよね。しかもサラダにリゾットに鍋にと様々なリメイクが可能(クックパッドにレシピがいっぱい掲載されています)で、料理の幅も広がります。
それだけで食べても美味しいですし、安いですし、DHAEPAの他にもビタミンB群やナイアシン、ビタミンDも豊富。もういたれりつくせりなわけです。では、どのくらいDHAEPAが入っているのでしょうか?メーカーごとに違うのでしょうか?それではさっそく見ていきましょう!
もくじ
人気鯖缶に含まれるDHAEPA量を調査してみました!

「鯖缶に含まれるDHA・EPA量」と言っても、商品によって入っている魚の量が違えばDHAEPA量も変わります。そして下記を見ていただくと分かるように「調理法」「味付け」によって全く含有量が変わってきます。
そのため「鯖缶にはこれだけDHAEPAが入っている」とは言いにくいのですが、具体的に「この鯖缶にはこれだけ入っている!」を紹介していきますね。
- はごろもフーズ「さばで健康 味付」1712㎎(171%)
- マルハニチロ「さば煮付」5043㎎(504%)
- SEIYUブランド「みなさまのお墨付き 味付」:2662mg(266%)
- 鯖缶に含まれるDHAEPA量の結論
はごろもフーズ「さばで健康 味付」1712㎎(171%)
はごろもフーズから発売されている「さばで健康」は1缶当たり160gでDHA1328㎎、EPA384㎎の合計1712㎎のDHAEPAが含まれています。これを1缶食べれば1日に必要な1000㎎の約2倍を摂取することができるんです。
また、製品によってもDHAEPA量が大きく異なっています。そこで「さばで健康」シリーズのDHAEPA量をまとめたのが以下の表です。
商品名 | 内容量 | DHA | EPA | カロリー |
さばで健康【水煮】 | 160g | 1104mg | 480mg | 198kcal |
さばで健康【味噌煮】 | 160g | 1648mg | 512mg | 280kcal |
さばで健康【ごま味噌煮】 | 160 | 1744mg | 544mg | 296kcal |
さばで健康【しょうゆ味】 | 90g | 603mg | 360mg | 135kcal |
さばで健康【和風トマト味】 | 90g | 666mg | 468mg | 139kcal |
さばで健康【みそ味】 | 90g | 585mg | 387mg | 145kcal |
さばで健康【アヒージョ味】 | 90g | 909mg | 243mg | 238kcal |
さばで健康【みぞれ煮】 | 90g | 1098mg | 1026mg | 143kcal |
一番のオススメは「みぞれ煮」です。パウチ形の商品ですが、DHAEPA量が他のものより多くなっています。それだけ栄養が逃げない調理法ですし、カロリーも低め。女性に特に喜ばれる商品です。
マルハニチロ「さば煮付」5043㎎(504%)
次に紹介するのが「マルハニチロ」の製品です。このシリーズの中でピックアップしたのは売れ筋商品の「煮付」です。
この「さば煮付」にはDHA2932㎎、EPA2111㎎の合計5043㎎のDHAEPAが含有されています。「DHAEPAサプリランキング」でも紹介したようにDHAEPAが多いサプリでも1000㎎前後であることを考えると、まさに「サプリいらず」な鯖缶であることが分かります。
しかもこれは内容量140gでの量です。つまりはごろもフーズ商品よりもDHAEPAが多いことが分かります。(もちろん調査方法・測定方法によって結果は異なりますが、それでもはごろも製品の3倍ほどのDHA・EPA量はさすがマルハニチロです。)
商品名 | 内容量 | DHA | EPA | カロリー |
さば水煮 | 190g | 不明 | 不明 | 322kcal |
月花さばみそ煮 | 200g | 2650mg | 1964mg | 480kcal |
月花さば煮付 | 200g | 3856mg | 2400mg | 512kcal |
月花さば水煮 | 200g | 2636mg | 1872mg | 414kcal |
さば水煮(機能性表示タイプ) | 190g | 516mg | 344mg | 141~511kcal |
さば水煮M(機能性表示タイプ) | 190g | 880mg | 不明 | 141~511kcal |
SEIYUブランド「みなさまのお墨付き 味付」:2662mg
次はSEIYUの「みなさまのお墨付き」シリーズです。その中でも「味付」タイプにはDHA1570㎎、EPA1092㎎の合計2662㎎のDHAEPAが含まれています。
正確にはこれは「100gあたり」の表示ですので、190g含まれていることを考えると、DHA約2000㎎、EPA約5000㎎の合計7000㎎程度が含まれていることになります。(可食部分のことを考えると5000㎎程度と予想されます。)
しかもすべて国産で1缶135円。セールだともっと安い!まさに安くて美味くて健康にも良い愛されている鯖缶です。
※下記に表記するDHA・EPA・カロリーはすべて「100gあたり」です。
商品名 | 内容量 | DHA | EPA | カロリー |
水煮 | 190g | 1529mg | 1048mg | 185kcal |
みそ煮 | 190g | 2110mg | 823mg | 212kcal |
鯖缶に含まれるDHAEPA量の結論
ここまでDHAEPA量が公表されている鯖缶に含まれるDHAEPA量を紹介してきました。このことから分かるのは、厚生労働省が推奨する1日1000㎎に対して、
- 鯖缶1つで2000㎎~5000㎎のDHAEPAを摂取できる(十分量補える)
- 味付けによって含まれるDHAEPA量は変わる
- 味付けによってカロリーも変わる
ということが分かりました。しかし、この公表値はあくまで「目安」であることを忘れてはいけません。鯖缶は「鯖」を手軽に食べるためのものです。DHA・EPAを安定的に供給するものではありません。(サバによって個体差もあります。)
つまり製品を作っている段階でDHA・EPAが失われようがなんだろうが関係ないということです。
そこで安定的に「DHAEPA量」を確保したのがマルハニチロの機能性表示タイプの鯖缶です。ただ、鯖缶によって含まれるDHAEPAは不安定とはいえ、鯖ですので多くのDHAEPAが含まれています。価格が安く、手頃ですので、鯖缶料理の腕を磨いていきましょう。
ちなみに鯖缶を食べる際の注意点・覚えておくと便利なこと

ということで記事を終えてもいいのですが、DHAEPAを摂取することが目的で鯖缶を食べる際には「注意点」「覚えておくと便利なこと」があります。ここではそんな鯖缶知識をお届けしていきます。
- 鯖缶の熱調理によってDHA・EPAが失われる
- 子どもに食べさせる場合は「原産地」にも注意が必要
- 缶詰をやめて「鯖」を食べよう
鯖缶の熱調理によってDHA・EPAが失われる
DHA・EPAは酸化しやすい成分です。そのため「熱」の加わる調理をすると、DHA・EPA量が減ってしまうことが分かっています。例えばフライパンで焼くと2割が失われることが分かっていますし、揚げ物にすると5割が失われることが分かっています。
鯖缶を揚げることはしないと思いますが、元々調理されているのが鯖缶のメリットですので、できる限り焼く・煮るなどを避けるようにしましょう。
子どもに食べさせる場合は「原産地」にも注意が必要
鯖缶から放射性物質「セシウム」が検出されていることが分かってきました。この量は基準値を超えるものもあり、基準値を超えたものがスーパーにも出回っているということで話題にもなりました。
しかし、その鯖缶にどれだけの放射能物質が入っているかは分かりません。
ですので少しでも危険性を減らすためには「原産地」に注目するようにしましょう。特にセシウムが多いのが「福島・茨城~青森」の間です。これは3月~6月に福島付近で過ごした鯖が青森まで北上し、11月になるとまた福島に戻ってくるからです。
また、この「安全性」において優れているDHAEPAサプリが、佐藤製薬の「美健知箋EPA&DHA」です。さすが佐藤製薬で有害物質を限界まで取り除き、水素やヒ素、ダイオキシンの検査も実施しています。子どもの脳の成長にも欠かせないのがDHAですので、サプリを使う際はできる限り佐藤製薬のものをお使いください。
※初回1,000円・安全評価の高いDHAEPA
缶詰をやめて「鯖」を食べよう
また、缶詰自体にも問題があります。なぜなら缶詰によっては「保存料」が多く入っているからです。特に安い缶詰には
- 砂糖
- コーンスターチ
- 調味料(アミノ酸など)
- 増粘多糖類
などが含まれています。これらは食品添加物で本来必要ないものです。もちろん「安全性」があるからこそ使用が認可されていますが、だからと言って食べ過ぎは良くありません。
鯖缶を使うのは忙しい時、どうしてもという時などだけにし、できる限り「鯖そのもの」を食べるようにしましょう。
さいごに
今回は鯖缶に含まれるDHAEPA量から始まり、鯖缶の注意点まで紹介してきました。メリットもありデメリットもある、それが鯖缶です。
ありきたりな言葉にしかならないのですが、やはり「バランスよく」が大事なんですね。食べ「過ぎ」、飲み「過ぎ」が良くないように、鯖缶の食べ「過ぎ」にも注意が必要という事です。
また、DHAEPAは鯖だけではありません。すべての青魚に含まれています。様々な魚を食べながら、毎日飽きない食卓を作っていきましょう。
○マルハニチロとの共同開発サプリ「きなり」に関する記事はこちら
この記事の監修者

-
現役内科医・日本内科学会認定内科医
近畿大学医学部卒。2004年医師免許取得(医籍登録番号:第441704号)、2016年医学博士号取得