血圧は食事やストレス、体調や気温の変化など、ちょっとしたことで上がったり下がったりします。これ自体は問題ではありませんし、1日の中で変動することは正常です。
しかし、高血圧になると、「いつ測っても血圧が高い状態(正常値を超えた状態)」になります。
この状態になってくると、脳梗塞や脳卒中、心筋梗塞といったリスクが高まり、腎臓にも負担がかかりやすくなります。
だからこそ、高血圧と分かったら、これまでの生活習慣を見直しながら改善していくことが大切です。では、どうしたら血圧を下げることができるのでしょうか?
そこでこのページでは、まず高血圧の原因を7つ紹介します。そして、その後に高血圧改善のために必要な生活習慣の改善法を5つ紹介していきます。
このページを通して、「病院の薬に頼らない、健全な肉体」をつくっていってください。そして、数か月後には「血圧が下がり、元気になった自分」と出会えるよう、今日から改善していってみて下さいね。
このページでは自分で体を管理し、自分の力で血圧を下げる方法を紹介していきますが、2週間継続的に血圧を測った時に、どの日も最高血圧が140mmHg以上で最低血圧が90mmHgであったりする場合には、一度病院で検査をしてもらうことをオススメします。
最高血圧140mmHg以上かつ、最低血圧90mmHg以上は「Ⅰ度高血圧異常」の状態で、あなたの体に合った治療が必要です。自分の体のリスクケアのためにも、はやめに対策をしていきましょう。


もくじ
高血圧の原因って何?

高血圧を改善するためには、血圧が高くなる原因を知り、自分の生活習慣を振り返り、原因となることを取り除いていくことが大切です。
「習慣を変える」というのは難しいことですが、悪習慣を変えることができた多くの人は、血圧を下げることができています。まずはそんな「高血圧の原因」と「自分の生活習慣」を照らし合わせることから始めてみましょう。
- 塩分の摂りすぎ
- 運動不足
- 肥満
- 魚料理が少ない・コレステロールの摂取が多い
- 食生活の乱れ
- ストレスや過労
- 加齢・血管の老化
塩分の摂りすぎ

塩分が血圧に影響を与えるメカニズムははっきりとは分かっていませんが、塩分が血圧に影響を与え、高血圧の原因になることは分かっています。そのため、塩分は高血圧の「危険因子」の1つとなっています。
特に外食が多い人やお菓子をよく食べる人、味の濃い食べ物の方が好きな人は、塩分を摂りすぎる傾向にありますが、「塩分摂取を控えるように」と言っても、それを実行できる人は少ないです。
これについてはとても大事なことですので、後半の改善についての部分で、塩分摂取を抑える方法を詳しく紹介していきます。
運動不足

運動不足も高血圧の危険因子の1つです。実際の研究で、運動不足が最高血圧(収縮期血圧)、最低血圧(拡張期血圧)をともに上げることが分かっています。
しかし、運動をした場合、特に週に3日間、1日60分を2か月半継続したグループと、1日30分の運動を毎日継続したグループでは、50%の人が最高血圧が20mmHg以上、最低血圧が10mmHg以上下がったことが分かっており、継続的な運動が血圧に良い影響を与えることも分かっています。
運動は血圧だけでなく、肥満解消やストレスに対しても有効であることが分かってきており、今後さらに重要視されていくものです。「運動なんて大変だ」と思うかもしれませんが、メリットが多いため、簡単なウォーキングなどから挑戦してみましょう。
肥満

肥満も高血圧の危険因子の1つです。肥満になると、高血圧症の発症率が2倍~3倍に増えることが分かっています。
肥満になる=普段のカロリー摂取が消費カロリーよりも多いということです。
つまり食べる量が多く、だからこそ塩分の摂りすぎになることも多いですし、運動不足によって消費カロリーが少ないという状態の人もいます。
しかし、肥満が原因の場合は、肥満を解消するだけで血圧が下がることが多くあります。ですので、BMIが25以上の方は、BMI24以下を目指すダイエットを行うことが、血圧ケアにつながります。
魚料理が少ない・コレステロールの摂取が多い

高血圧治療ガイドラインには「魚の積極的摂取」「コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える」という食事制限が、ガイドラインに定められています。
これは非常に重要なガイドラインで、反対に言えば「魚を食べる量が少ない人」「コレステロールの摂取が多い人」ほど高血圧になりやすいということでもあります。
特に「魚」は重要な項目です。
魚に含まれる「DHA・EPA」は中性脂肪を下げる働きがあります。なおかつ、その効果と作用メカニズムは明確になっており、高濃度EPA錠剤として「エパデール」などの医薬品も発売されているほどですから、魚料理が少ない人は、魚料理を増やすか、DHAEPAサプリを上手に活用していきましょう。
食生活の乱れ

魚料理が少ないだけでなく、野菜不足や栄養バランスの悪い食生活になると、さらに高血圧のリスクが高まります。食生活全体が乱れると、体の悪玉コレステロールが増え、善玉コレステロールとの比である「LH比」も悪くなります。
結果として「高血圧」になりやすいですし、「動脈硬化」になりやすくなります。
特に「動物性脂質(お肉など)」や「揚げ物」などの摂取が多い方は、食生活についても振り返り、改善していくことが血圧対策として大事になってきます。
ストレスや過労

ストレスや過労によっても血圧が高くなることが分かっています。
ストレスを受けると、交感神経が優位になり、アドレナリンが分泌されます。アドレナリンには興奮作用があるため、ストレスを受けると血圧が高くなります。
この「ストレス」に対して有効なのが「運動」です。
運動はストレス耐性を高め、ストレスを感じにくくする作用があることが近年分かってきており、運動が薬と同じレベルで改善作用があると分かったことから、「運動は薬並みに効果がある」と言う精神科医も増えてきています。
加齢・血管の老化

加齢に伴う血管の老化も高血圧の原因になります。
私たち人間の血管は、年齢と共に硬くなって(動脈硬化が進行して)いきます。血管が硬くなれば、血管にかかる圧力も増え、血圧は高くなる傾向にあります。
その動脈硬化の原因の1つが「活性酸素」ですが、加齢によって体内の抗酸化力が落ちていくことも分かっています。なぜなら体の中の抗酸化物質が加齢と共に減るからです。
ですからリコピンやアスタキサンチンなどのカロテノイドや、イソフラボンやセサミンなどのポリフェノールを摂取することも、高血圧に有効な場合があります。




高血圧改善のためにできる運動や食事の生活習慣の見直し

ここまで高血圧の原因となることを紹介してきました。では、どうしたら高血圧を改善させることができるのでしょうか?
ここでは「やってみると良いこと順」にオススメの改善法を紹介していきます。
- 毎日30分間の有酸素運動をする
- DHAEPAサプリメントを活用する
- 塩分の摂取を控える
- 血圧に良い影響を与える食生活=DASH食にする
- 運動や食事改善ができない人は高血圧対策サプリメントを活用する
毎日30分間の有酸素運動をする

「高血圧の原因」で紹介したように、継続的な運動が血圧に良い影響を与えます。
また、運動は高血圧の原因の1つである「肥満」の解消にも役立つものですし、最近の研究では「脳」に良い影響を与え、「ストレス」に対しても強くなることが分かっています。
もし運動不足だと感じていたら「一駅分歩いてみる」「エレベーターを使わずに階段を上る」「簡単なウォーキング」などをやってみましょう。また、肥満の場合は「筋トレ」も有効です。
しかし、運動によって改善がみられるまでには「数か月」が必要でモチベーションを維持することが難しいのがデメリットです。そこでオススメしたいのが「DHAEPAサプリメント」です。
DHAEPAサプリメントを活用する

脂質異常症や閉塞性動脈硬化症の方に医師が処方するのが「エパデール」「ロトリガ」などのEPAカプセルです。しかしこれらの医薬品は、脂質異常症と診断できる人にしか処方できません。
そのため当サイト「DHAEPAサプリのススメ」の監修医師をはじめ、現役内科医も使うことがあるのが「DHAEPAサプリメント」です。
DHAEPAサプリメントは日本人が不足しがちなDHAEPAを補うことができます。そしてDHAEPAは様々な体に良い働きも期待できます(詳しくは「DHA・EPAは中性脂肪を本当に下げるのか?効果のメカニズムと信頼性」で紹介しています)。
特に「きなり」というDHAEPAサプリメントには血圧を下げる働きで注目されている「ナットウキナーゼ」も配合されていますので、血圧が気になる方には「きなり」がオススメです。
※初回1,980円・15日間全額返金保証
塩分の摂取を控える

日本人の塩分摂取は1日平均10.2gです(平成25年国民栄養調査より)。しかし、日本高血圧学会では、塩分を6.0㎎以下にするように目標を定めています。
つまり1日あたり4gの塩分をカットしなければいけません。そのためにできることが「薄味調理」「減塩調味料」「カリウムの摂取」です。
薄味調理
「薄味」についてはいきなり薄味にする必要はありません。「継続」が一番大切ですから、徐々に減らして「薄味」に「慣れて」いきましょう。
減塩調味料
それとともに、最近は減塩の調味料が多く発売されています。パッケージに減塩と書かれたものを選ぶだけで塩分カットが可能です。
カリウムの摂取
「カリウム」は塩分を排出する栄養素です。ほうれん草やアボガド、大豆食品に多い栄養素ですが、高血圧の人は1日あたり3500㎎を摂取するのが良いと言われており、今の日本人は1000㎎程が不足していることが分かっています。
カリウムがないとナトリウムを排出させることができないため、カリウム不足=野菜や豆類の不足を感じる場合は、不足したカリウムを補うようにしましょう。
その中でも「メグリス」というサプリメントは日本・アメリカ・フランスの楽天市場で1位を受賞し、ASIA GOLDEN STAR AWARD2017を受賞したサプリメントです。
カリウムを1800㎎配合するほか、ポリフェノールの多い赤ブドウ葉エキスを10800㎎、カリウムと相性の良い明日葉エキスが9000㎎、体リズムに良いメリロートを1800㎎配合しています。
※初回990円・2回目以降3,200円
塩分の取り過ぎだけでなく、不規則な生活、運動不足などがある方は、サプリメントを上手に活用していきましょう。
血圧に良い影響を与える食生活=DASH食にする

「DHA・EPA」や「減塩」と共に行いたいのが「DASH食」の摂取です。
DASH=Dietary Approaches to Stop Hypertensionの略で、高血圧を予防したり治療したりするために、アメリカの国立衛生研究所の中の組織である「国立心配血液研究所(NHKBI)」が推奨する食事療法のことです。
このDASH食は、
- 果物
- 野菜
- 全粒穀物
- 低脂肪食品
- 魚類
- 豆類
を主体にした食事のことで、もっと分かりやすく表現すると「低脂肪・低コレステロール」で「ミネラルなどの栄養が豊富」な食事のことです。
それをさらに分かりやすく表現したものが「おさかなすきやね」の食べ物です。
他記事でも「おさかなすきやね」について紹介してきましたが、「おさかなすきやね」は血液をサラサラにする食べ物の頭文字をとったもので、
- お:お茶
- さ:魚
- か:海藻類
- な:納豆
- す:酢
- き:きのこ類
- や:野菜
- ね:ネギ類
の略称です。
血液状態を良くすると、血管にかかる圧力も減ります。つまり、高血圧の改善につながりますので、上記の食べ物を中心にした食生活に切り替えていきましょう。
運動や食事改善ができない人は高血圧対策サプリメントを活用する

高血圧の改善のために大事なことは「食事」「運動」です。しかし、これらは「習慣」であり、習慣を変えるというのは想像以上に難しいことです。
そこでオススメなのが「高血圧対策サプリメント」です。
例えば理研ビタミンの「わかめペプチド粒タイプ」や、大正製薬の「血圧が高めのタブレット」など、様々な機能性表示食品が発売されています。
これらも有効活用しながら、血圧を自分でモニターしてみましょう。そうして下がってくると、「運動や食事も頑張ってみようかな」と思えることがあります。普段の食事や運動のサポートとしてもオススメです。
さいごに
高血圧の改善をはじめた当初は「やるぞ!」というモチベーションも高く、最初の1週間は頑張ることができるでしょう。
しかし、1週間では血圧は大きく改善しないのも事実。1週間経って血圧を測り「全然下がっていない」と分かると、一気にモチベーションがダウンしてしまうこともあります。
ただ、それまでの努力は水の泡になったわけではありません。
血圧対策を「継続」すれば、必ず結果は伴ってきます。その結果を実感するまでが大変ですが、一度「下がってきた」と分かれば、その後はやる気も続くはずですので、まずは3か月間頑張ってみましょう。
この記事内でも紹介したように、継続的な運動だけでも最高血圧が20mmHg以上下がる人が50%います。これに「食事」「サプリ」などを組み合わせれば、さらに効果は期待できます。
そして高血圧対策は、「自分のため」です。自分を大切にするために、今日からちょっとしたことから、運動や食生活の改善をしていきましょう。
この記事の監修者

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現役内科医・日本内科学会認定内科医
近畿大学医学部卒。2004年医師免許取得(医籍登録番号:第441704号)、2016年医学博士号取得