血中脂質とは、血液の中に存在する脂質のことです。この血液中の脂質には「コレステロール」「中性脂肪」など様々な種類がありますが、数値が高いと血管が詰まったり、動脈硬化が進行したりしてしまいます。
では、この血中脂質を下げるにはどうすれば良いのでしょうか?このページでは、血中脂質全般が高い人に向けて、最低限行っておきたい生活習慣の改善方法や、血中脂質を下げるために有効な4つの成分を紹介していきます。

こんにちは!
DHAEPAサプリのススメ編集長の稲垣です。
1年前の私は、コレステロールや中性脂肪・血糖値の数値が高く、とても健康とは言えませんでした。ありがたいことに何の病気も患うことなく、今日まで改善し、下げることができましたが、当時の私の健康リスクは高かったと思います。
しかし、当時は「このままじゃいけない」と分かっていても、具体的にどうすればいいのかが分かりませんでした。なぜなら食事改善が大事と言われてもその具体的な指針がありませんでしたし、運動改善が大事と言われても、どんな運動が正解かが分からなかったからです。
そこでこのページでは、血中脂質(LDLやTD)が高い方に向けて、今日からできる具体的な対策方法を紹介していきます。


もくじ
血中脂質が高いと何が悪いのか?その先に潜むリスクとは
血中脂質を下げる方法を知る前にまず知っておきたいのが、血中脂質が高い背景に潜むリスクです。リスクを知れば、対策をする理由が見つかります。理由があれば、その後の改善などの行動も継続することができます。
では、血中脂質が高いと、どんな病気になりやすくなるのでしょうか?ここでは、血中脂質が高いことをそのままにしておくことによって起こりやすくなる症状や病気をみていきましょう。
動脈硬化が進行する

血中脂質が高い=悪玉コレステロール値や中性脂肪値が高いと、動脈硬化が進行しやすくなります。この「動脈硬化」は加齢に伴って誰でも進行するものですが、より進行スピードがはやくなるということです。
動脈は外側から「外膜」「中膜」「内膜」の3層で成り立っています。そして、内膜のさらに内側には「内皮細胞」が内膜を覆っており、余分な成分が入り込まないように、そして、血液が動脈にくっつかないようにするはたらきをしています。
しかし、血中脂質が高いと、この内皮細胞がはがれやすくなります。その結果、血管にコレステロールなどが蓄積しやすくなります。
さらに、内皮細胞が血中脂質によって破壊され、脂肪が動脈の内膜に取り込まれやすくなると、内膜の厚みが増えてしまいます。すると、血管が固くなり、血液がドロドロになりやすくなります。
動脈硬化は動脈が厚くなったり硬くなったりしてはたらきが悪くなることですが、血中脂質が高いと動脈硬化が進行するのは、「内皮細胞が破壊されやすく」「血管にコレステロール・脂肪分が蓄積しやすく」「血管が分厚く」なりやすいからです。
動脈硬化が進行することによって引き起こされる病気
このように、血中脂質が高いと動脈硬化が進行しやすくなり、動脈硬化が原因の病気リスクが増えます。その代表が「脳梗塞」「脳出血」「心筋梗塞」です。
そして覚えておきたいのは、血中脂質が高いとしても、人間は痛みや何かしらの症状を感じにくいということです。健康診断などを通して初めて血中脂質が高いと分かったという人が多く、突然に症状があらわれることから動脈硬化はサイレントキラーと言われています。
「無症状だから安心」ではなく、「無症状だからこそ対策が必要」ですので、この後紹介する対策方法を参考に、今日から血中脂肪対策を進めていきましょう。



血中脂質を下げるために今日からできること
血中脂質を下げるためには、2つの方法があります。それが、
- 血中脂質を上げる生活習慣を知り、改善をすること
- 血中脂質を下げる食品を知り、意図的に下げること
の2つです。このように「上げない工夫」と「下げる工夫」の2つを行っていくことで、血中脂質は効率的に下げることができます。ではどんな生活習慣が血中脂質を上げてしまうのでしょうか?
ここからは、血中脂質が高くなる危険因子と、血中脂質を下げるのに有効な4つの成分を紹介していきます。
- 血中脂質を上げてしまう、改善すべき生活習慣
- 血中脂質を下げるために取り入れたい生活習慣
- 内臓脂肪と悪玉コレステロールを減らす「ガレート型カテキン」
- 中性脂肪が気になる方にオススメ「モノグルコシルヘスペリジン」
- 女性のコレステロール対策にオススメ!「調整豆乳」
- 血圧が高めの方にオススメ「ヒハツ由来ピペリン」
血中脂質を上げてしまう、改善すべき生活習慣

まずは、血中脂質(LDLやTG)を上げてしまう生活習慣を紹介します。血中脂質が高い=脂質異常症の危険因子はガイドラインでこのように定められています。
- 過食
- 多量の飲酒
- 運動不足
- 脂質の摂りすぎ
- 高カロリーな食事
- タバコ
- 高血圧
- 糖尿病
- 遺伝
血中脂質を下げるためにまず行うべきことは、上記の危険因子を減らすことです。食べ過ぎだと感じているなら腹8分目の食事を意識する、お酒を飲み過ぎだと思うなら制限をしてみるなど、できることから始めていきましょう。
しかし、「高血圧」や「糖尿病」など、具体的にどうすれば対策ができるのかが分からないものもあります。それについては以下の記事でそれぞれまとめていますので、より自分に合った知識を深めていくことが大切です。
○高血圧については下記記事で紹介しています。下記記事では「血圧の正常値と異常値」「血圧が高いことによるリスク」「原因と対処法」をそれぞれ紹介しています。
○中性脂肪を下げるための具体的な方法については下記記事で紹介しています。こちらでは中性脂肪が高くなる原因や、中性脂肪を下げる食品、中性脂肪は1日目から下げることができることを紹介しています。
○脂肪肝やγ-GTP、悪玉コレステロールが気になる方に向けての改善方法については、それぞれ下記記事で紹介しています。
血中脂質を下げるために取り入れたい生活習慣
ここまでは、これ以上血中脂質を上げない方法として、血中脂質の危険因子を紹介しました。この危険因子は医学で解明されてきたからこそ公表されている危険因子ですので、当てはまっていたことを改善することで、血中脂質は確実に上がりにくくなるはずです。
では、より効率的に「下げる」ためにはどうすればいいのでしょうか?ここでは、HDHコレステロールやTG(トリグリセライド)などの血中脂質を下げる4つの成分を紹介していきます。
内臓脂肪と悪玉コレステロールを減らす「ガレート型カテキン」

血中脂肪が高い方に摂取をオススメしたいのが、伊藤園の「トクホ」に使用されていることのある「ガレート型カテキン」です。
緑茶に含まれていることで有名な「カテキン」ですが、カテキンは大きく「遊離体カテキン」「ガレート型カテキン」の2つに分類されます。

そして、ガレート型カテキンは、消化酵素である「リパーゼ」のはたらきを抑えます。その結果として、脂肪やコレステロールの体内への吸収を抑える効果が期待でき、現在では個別審査で認可を受けた「特定保健用食品(トクホ)として認可され、下記の表示が可能となっています。
また、臨床試験も行われており、ガレート型カテキンを摂取することで「内臓脂肪の面積の低下」「悪玉コレステロール値の低下」の2つの効果が確認されました。


内臓脂肪やLDL(悪玉)コレステロール値が気になる方は、危険因子の改善とともに、ガレート型カテキンの摂取がオススメです。ガレート型カテキンは、伊藤園のトクホ「カテキンジャスミン茶」に配合されています。
保険機能食品区分 | 機能性 | 価格 |
特定保健用食品 | ・体脂肪が気になる方に ・コレステロールが気になる方に |
2840円/24本1ケース |
中性脂肪が気になる方にオススメ「モノグルコシルヘスペリジン」

血中脂質の中でも、「中性脂肪値(TD値)」が気になる方にオススメなのが、オレンジなどに多いポリフェノール「ヘスペリジン」に糖を結合させ吸収率を高めた「モノグルコシルヘスペリジン」です。
この「モノグルコシルヘスペリジン」には、中性脂肪の原料となる脂肪酸の合成を抑制するとともに、脂肪酸の分解を促進するはたらきも持っています。
そのため、中性脂肪を下げる作用があると認められ、「モノグルコシルヘスペリジン」を配合した大正製薬の「血中中性脂肪が高めの方の緑茶」は特定保健用食品(トクホ)として認可されています。

このグラフにある通り、被験者平均で161mg/dlあった中性脂肪値ですが、1か月後には138mg/dlに低下しています。短気で中性脂肪値を下げたいという方にオススメです。
保険機能食品区分 | 機能性 | 価格 |
特定保健用食品 | ・血中中性脂肪が高めの方に | 3040円/30袋※初回追加10袋特典あり |
女性のコレステロール対策にオススメ!「調整豆乳」

女性に愛されている「豆乳」ですが、大豆で日本一の会社「不二製油株式会社」がコレステロール対策のために開発したのが「ハイ!調整豆乳」です。
この豆乳は特定保健用食品として認可され、LDLコレステロール値を170mg/dl⇒153mg/dlに下げることが臨床試験で分かりました。

また、豆乳ですので、大豆たんぱく質の他、美容に良いはたらきのある「イソフラボン」や、「ビタミンE」「カルシウム」「マグネシウム」などの栄養素も摂取できます。女性に人気のコレステロール対策ドリンクです。
保険機能食品区分 | 機能性 | 価格 |
特定保健用食品 | ・LDLコレステロール値が高めの方に | 2430円/1箱30本 |
血圧が高めの方にオススメ「ヒハツ由来ピペリン」

血中脂質が高くなる原因の1つが「高血圧」であることを紹介してきました。そして、そんな高血圧の方にオススメなのが「ヒハツ由来ピペリン」です。
「ヒハツ由来ピペリン」とは、東南アジアのコショウ科の植物「ヒハツ」から抽出されたエキスのことです。そして、「ヒハツ由来ピペリン」は血管をゆるめる信号を送る物質にはたらきかけるため、最高血圧、最低血圧ともに下げるはたらきが報告されています。

この「ヒハツ由来ピペリン」を採用しているのが、大正製薬の「血圧が高めの方のタブレット」や「血圧が高めの方の健康緑茶」です。
どちらも機能性表示食品として認可されていますので、「サプリタイプ」「緑茶タイプ」の2つから、継続しやすい方を選んで、血圧を下げる毎日の習慣として取り入れてみましょう。
保険機能食品区分 | 機能性 | 価格 |
機能性表示食品 | ・血圧が高めの方に | 1000円/1か月分 |
血中脂質の改善は1日目から効果がある
ここまで、血中脂質の改善のためにできることを紹介してきましたが、対策をすればするほど、ちょっとした毎日の変化が積み重なっていきます。そして、その小さな積み重ねが、1か月後、2か月後の成果として表れます。
ですので、ぜひ「今より生活改善した1日1日」を過ごしてみて下さい。
また、ここまで様々な成分の効果に関するグラフを紹介してきましたが、グラフにあるように、これらの成分を活用することで、よりはやく結果が出やすくなります。
これはモチベーションにもつながりますし、何より短期間で、動脈硬化の進行リスクも抑えられる可能性がありますので、上手に活用していきましょう。
さいごに
今回紹介できなかったことがあります。それが、「普段の食生活改善」や「運動不足改善」です。しかし、これらも行っていくことが、長期的な血中脂質の低下に有効です。
ただ、この食生活や運動の改善は、やろうと思ってもなかなか継続できないものでもあります。そこで「改善嫌い」な編集部が、自分なりに「簡単に」「誰にでもできる改善」を書いてくれました。
「なかなか食生活改善ができない」「どうしても運動不足になりがち」ということであれば、ぜひ下記記事もあわせて読んでみて下さいね。
この記事の監修者

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現役内科医・日本内科学会認定内科医
近畿大学医学部卒。2004年医師免許取得(医籍登録番号:第441704号)、2016年医学博士号取得