20代の高血圧の原因とは?考えられる7つの原因【内科医監修】

20代の高血圧の原因とは?考えられる7つの原因【内科医監修】

高血圧症の年間医療費は1兆8890億円。
死亡数は年間で6726人。
患者数は1010万人います。

つまり、日本では、高血圧に悩む人の人数が増えているんです。

その背景には、「食文化の欧米化」や、電車やタクシーなどの普及・室内での仕事の増加による「運動不足」などが原因としてありますが、「年代」によって原因が異なるという特徴も持っています。

「20代だけど、血圧が高くなってきた」

このページではそんな「20代」の方に向けて、「20代の高血圧の原因となっていること」を紹介していきます。これらの原因をチェックして、高血圧を改善するために努力するべきポイントを一緒に考えていきましょう。

【血圧が高めの方へ】
もし、基準値より少し高い「血圧が高め」の状態であれば、サプリメントを利用することで血圧を下げられる可能性があります。

下記記事では、血圧に対して「科学的エビデンス」のあるサプリメントだけを紹介していますので、そちらの記事も参考にしてください。

高めの血圧を下げるサプリランキング!効果&エビデンス情報も【医師監修】

2017.10.06

20代の高血圧の7つの原因

ここからは、一般的な高血圧の原因も含めて、「20代の高血圧の原因」と関係のあるものを「6つ」紹介していきます。

原因は1つであることもありますが、多くは「複数」に当てはまります
今の自分の生活を若干厳し目にチェックしながら、「今日から改善するといいことは何か」を見つけていきましょう。


  1. ホルモンバランスの乱れ、一過性の高血圧
  2. 生活の乱れ、継続的な高血圧
    • 過度な外食、塩分の多い食事
    • 飲酒(アルコール)
    • 喫煙(タバコ)
    • ストレスや疲労、睡眠不足
  3. 原因不明の本能性高血圧
  4. 他の病気と関係している二次性高血圧

なお、これらの原因については、現役内科医の浦和先生に見ていただき、監修していただいています。

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原因1:ホルモンバランスの乱れ、一過性の高血圧

ホルモンバランスの乱れ

特に20代の女性に多いのが「ホルモンバランスの乱れ」です。

体が思うように動かなくなったり、肩こりがひどくなったり、手足の冷えがあったり、食欲に変化があったり、ニキビができやすくなったり・・・。

このような症状があれば、ホルモンバランスが乱れていることが考えられます。

しかし、これは年齢とともに改善していくものであることが多く、長期的に見ると「一過性」の場合も多いといった特徴があります。

もちろんホルモンバランスを整える対策をした方がいいのですが、ホルモンバランスが原因の高血圧はそこまで注意深くなる必要もない、というのが今の現状です。

原因2:生活の乱れ、継続的な高血圧

20代男性に多いのが、社会人になったことによる「生活の乱れ」です。
生活が乱れていますので、一過性ではなく、継続性があり、年齢を重ねるごとに血圧が維持もしくは高くなっていくという特徴があります。

ここでは、20代によくある「生活の乱れ」を4つ紹介していきます。


  1. 過度な外食、塩分の多い食事
  2. 飲酒(アルコール)
  3. 喫煙(タバコ)
  4. 原因2-4:ストレスや疲労、睡眠不足

原因2-1:過度な外食、塩分の多い食事

過度な外食、塩分の多い食事

大学生の頃と比べて、社会人になると様々な付き合いも増え飲み会が増えることがあります。
また、仕事で疲れた日には、なかなか自分でご飯をつくれずに「今日は外食で済ませよう」ということも増えてきます。

日本の外食や食事の傾向には「塩分が多い」という特徴があります。

例えば日本人の1日あたりの平均塩分摂取量は13g
それに対して欧米は10gですので、日本人は欧米の人より、1日あたり3gも多く摂取していることになります。

これを月換算するとどうなるでしょうか。
なんと欧米の人たちより90gも多く塩分を摂取し、年間では1080g(1kg以上)も多く塩分を摂取しているということになります。

圧倒的に塩分が多いのは「インスタントラーメン」です。
インスタントラーメンには6g以上の塩分が入っていますので、インスタントラーメンの食べ過ぎには十分に注意をしましょう。

【高血圧の治療指導の塩分目標は?】
高血圧の場合の1日あたりの塩分量は「最大でも6g」を目標に治療指導が入ります。お菓子を食べる時などは、この「6g」を超えない範囲で食べるようにすると、より改善効果を実感できます。

原因2-2:飲酒(アルコール)

アルコール・タバコ

アルコールは血流量を高め、高血圧の原因になります。
ですので、できれば断酒するのがベストです。

しかし、アルコールは「節酒」をするだけでも良いという話は聞いたことはありませんか?
これについて、内科医の浦和先生に聞いてみました。

稲垣
アルコールを減らして、節酒すれば体にも良いって聞いたんですけど・・・
浦和先生
アルコールの作用は、結構多彩なんですよ。

心臓の働きを強めることも、逆に弱めることもあります。
血管を収縮させて血圧を上げたり、反対に、拡張させて血圧を下げたりすることもあります。

こうしたアルコールの作用と作用強度は、

  • 長年飲んでいるかどうか
  • 毎日かそれとも時々か1回にどれだけ飲むか
  • 飲酒してからの時間、体質(感受性)の差

など、様々な要因によって変化してしまうため作用効果が複雑になってしまうんです。

浦和先生
普通アルコールを飲むと、一時的ですが血圧が少し下がり、脈拍が増えます。

特に、お酒を飲むと顔が赤くなる人では、血圧の低下も、脈拍の増加も大きくなるんですよ。

これは、アルコールの代謝に関係している酵素の働きが遺伝的に弱いために、アセトアルデヒドという物質が血液中に増え、血管を広げるからです。

浦和先生
一方、アルコールで血圧が上がることもあります。

この理由については、血管の収縮反応が高まるほか、心臓の拍動を速める交感神経の活動や腎臓からマグネシウムやカルシウムが失われるためなどが考えられています。

また、アルコール飲料に含まれるカロリーにより体重が増えることや、塩辛いつまみをとることも関係していると考えられます。

稲垣
う~ん、、、つまり、どういうことですか?
浦和先生
つまり数日に1回程度の「節酒」をする場合は、一過性に血圧が下がることが多いです。
しかし、連日で飲酒する方は、慢性的に血圧を上げる機序が働いているため高血圧の原因となるんです。
稲垣
なるほど、僕は飲む機会が多いので、アルコールはやめた方がいいんですね。。。頑張ります!

とはいえ、アルコールをやめるというのは難しいことでもあります。
だからといって、何もしないのではなく、できる限り「減らす努力」を断酒に向けてしていきましょう。

参考に、高血圧の人が飲んでも良いお酒の量は、ビールは600ml前後、日本酒は180ml前後、ワインは250ml前後です。

この量を目指して摂取をしてみましょう。

原因2-3:喫煙(タバコ)

タバコは血圧を直接高めるという作用があります。
これはタバコに含まれる「ニコチン」が血圧を上げる作用があるからです。

長期的には動脈硬化や心筋梗塞といったリスクも伴います。
タバコも「減らす」のではなく「やめる(禁煙する)」努力をしてみましょう。

原因2-4:ストレスや疲労、睡眠不足

ストレスや疲労、睡眠不足

20代でよくある生活の乱れ・高血圧の原因の4つ目が「ストレス」「疲労」「睡眠不足」です。

若い世代には、何かしらの無言のプレッシャーが多かったり、不満があっても言えなかったり、期待に応えようと一生懸命働いたりする時期でもあります。

しかし、それが慢性的なストレス・疲労となり、時には睡眠不足に陥ってしまうこともあります。

最近ストレスをため込んでいませんか?
疲れは溜まっていませんか?
寝つきが悪かったり、睡眠不足になっていませんか?

もし「YES」であれば、「頑張り過ぎ」のサインです。
この機会に、もうちょっと自分に優しくしてみましょう。

原因3:原因不明の本能性高血圧

20代の高血圧の原因としては少ないですが、「本能性高血圧」という「原因不明の高血圧」になることもあります。

割合としては少ないですが、原因不明のため、対策に悩む方も多くいます。

考えられることは、ここまで紹介してきた「生活習慣の乱れ」もありますが、「遺伝的要因」もあります。
そのため「対策をしても血圧が下がらない」ということもあります。

しかし、できる限り「高血圧に良い対策法」はした方が良いです。
そうすることで、今の血圧を維持したり、基準値内に下げたりすることは可能なことは分かっています。

原因4:他の病気と関係している二次性高血圧

注意が必要なのが「他の病気と関連」している高血圧です。
これは、「二次性高血圧」と呼ばれています。

この二次性高血圧は高血圧患者のうち10%と割合が少ないのですが、原因になる疾患としては「糖尿病」「腎障害」といった死亡リスクと関係のある病気が原因となっており、適切な対策が必要になってきます。

特に初診時の収縮期血圧が180mmHg以上で、なおかつ臓器障害や急な発症、短期間での血圧上昇がある場合は、この二次性高血圧と診断されることが多いです。

心配な方は、健康診断だけではなく、定期的に病院で診察・検査をしてもらうようにしましょう。

20代の高血圧の改善に効果的なことは?

20代ですので、血管の状態や体全体の状態は、30代、40代に比べて「めぐまれている」ことが多く、簡単な対策で大きく改善することがあるのも20代の高血圧の特徴です。


  1. 食事制限や食事改善をしてみよう
  2. DHA・EPAを摂取しよう
  3. もっと高血圧を下げる対策をしたいなら・・・

食事制限や食事改善をしてみよう

食事制限や食事改善

20代の高血圧の主な原因として「食生活の乱れ」があることはお伝えした通りです。

そして、その食生活において、「中性脂肪を下げる食品」を意識して摂取すると、高血圧が改善することがよくあります。

どんな食事をしたらよいか、どんな食品を食べると良いかについては、少々長くなりますので、下記記事をご覧いただき、今日から食事改善をしてみてください。

中性脂肪を下げる食事とは?今日から実践したい食生活の改善

2017.09.22

DHA・EPAを摂取しよう

DHA・EPAを摂取

DHA・EPAは血圧の調子を整えたり、中性脂肪を下げたりすることが「医学的に証明」された、実績ある栄養素です。

DHA・EPAは、厚生労働省より1日に1g(1000mg)摂取することが推奨されています。
これは青魚を食べれば十分に摂取できる量ではありますが、魚を食べない日には摂取できないことが多く、サプリメントで補っていく必要のある栄養素です。

20代の場合は、DHA・EPAだけでも高血圧が改善することもありますので、まずはコスパの良い「きなり」や、より効果を実感したいのであればトクホの「イマークS」などを試してみることがおすすめです。

DHAEPAサプリのランキングは下記記事で紹介しています。

【2018年度版】DHAEPAサプリメントランキング!人気・配合量・質で選ぶTOP20!

2018.01.22

もっと高血圧を下げる対策をしたいなら・・・

食事やDHA・EPA以外にも「もっと対策をしていきたい」という気持ちをお持ちの方もいると思います。

そこでおすすめなのが「中性脂肪を減らす効果のあることをする」ということです。
なぜなら高血圧と中性脂肪は関係性が深いからです。

下記記事では、中性脂肪が高くなる7つの原因を紹介していますが、これらを改善すれば高血圧も改善されることが多いです。ぜひやってみましょう。

現役内科医に教えてもらった!中性脂肪が高い7つの原因

2017.09.25

また、「簡単なことから取り組みたい」という場合は、下記記事にて筆者が1年間で中性脂肪値を300超えから168にするためにした「3つのこと」を紹介していますので、そちらも併せてご参照ください。

中性脂肪値が300を超えたら・・・?赤信号を青信号にするためのガイド

2017.09.25

さいごに

今回は、20代の高血圧の原因となることを紹介してきましたがいかがでしたか?

大切なことは「原因」と思われることを今日から「1つ」でもいいので「改善していくこと」です。

「ここが悪いのが分かっているんだけど・・・」
「やっぱ今のままじゃ体に悪いかな」
と思っても、若い頃はついつい見過ごしてしまうのが現実だからです。

筆者も「もっと若いうちからやっておけば」「悪くなりすぎる前に改善しておけば、もっと楽だったのに・・・」と後悔したことがたくさんあります。

このページをご覧の方には、私と同じような後悔をしてほしくありません。

また、高血圧が悪化していくと、それにかかる医療費も大きくなっていきます。
経済的負担を下げるためにも、今日から何かしらの改善をしていってみてはいかがでしょうか?

血圧を下げる飲み物ランキング!血圧が高めの方に適した機能性表示・トクホのみ紹介

2018.03.12